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予見できなかった時代からの声に耳を傾ける

3月 17, 2026 - 4 min
予見できなかった時代からの声に耳を傾ける

多くの投資家が、2026 年は不確実性の高い新たな時代を迎えていると考える理由は容易に理解できます。戦争、地政学的な不安定さ、サプライチェーンの脆弱性、貿易の分断、資源ナショナリズムといった脅威が絶えず存在しているからです。

また、ドナルド・トランプ米大統領の予測不可能な行動により、2025 年には関税問題がニュースを席巻したように、ほとんどの人が政治的なリスクはすぐに消えることはないと考えているでしょう。それゆえに、機関投資家はますます複雑化する投資環境への対応準備を進めています。ナティクシス・インベストメント・マネージャーズの最近の調査によると、地政学(49%)が、テックバブル(43%)、景気後退(33%)、政府債務危機(33%)を上回り、主要な経済的脅威のトップに挙げられています。

AI ブームはインターネットの到来と重なるか?

不確実性の高い状況の中でも、似通った現象はあります。今日の AI に関する投機的な高揚は、1999 年にインターネットがブームとなった時と明らかに共通点があるといえるでしょう。当時、投資家は新しい時代が到来し、従来の評価基軸はもはや適用されないと信じていました。そして、当時も今も、技術の変化が実際に存在するものの、それに纏わる幻想もまた現実と言えるのです。

ベテラン投資家であり、ハリス・アソシエイツで米国株式部門のCIOを務めるビル・ナイグレンは、1999年当時、インターネットの台頭による新しい現象に乗り遅れてはならないという風潮があったことを思い出し、今の状況もその頃の熱狂と似ていると言います。「AIが多くの注目を集めていますが、NVIDIA、マイクロソフト、オラクルなど、どの企業が最終的に市場を支配するかは誰も本当には分かっていません」と語ります。

ただし、ナイグレンは技術自体を肯定的に評価し、「ドットコム時代には利益も明確な収益化経路もない企業が多くありましたが、現在のNVIDIAのようなAI注目株は堅調な利益を上げており、成長と利益率維持していければ割高とは言えません」と補足しました。

同じような見解を示すルーミス・セイレスのグロース戦略チームのファウンダー兼CIOのアジズ・ハムゾウラリは言います。「AIはインターネットが数十年前に登場して以来の、最も大きな革新的技術と言えるでしょう。その最大のメリットは生産性の向上であり、あらゆる業種、企業において広く浸透すると予想しています。」

世界金融危機とコロナ禍からの教訓

別の時代からの声もあります——例えば2008年に起きた世界金融危機の余波。世界金融危機発生時、当時ポートフォリオ・マネージャーに昇格したばかりだったルーミス・セイルスの現グローバル債券共同チームリーダー、リンダ・シュウァイツァーは振り返ります:「資産市場における価格調整の次元を超えて、流動性やリスク、投資哲学に関するあらゆる既存の前提を問い直す、システム全体の構造的転換だったと言えます。」

ミローバのポートフォリオ・マネージャー、ソリアン・ヴァルレも同意し、「世界金融危機は…まったく容赦ないものでした」と語ります。「悪いニュース、新たな衝撃が毎日次から次へと連続しました。立ち止まって理解する時間などなく、連鎖するリスクに反応し対処せざるを得なかったのです。それは一瞬の出来事ではなく、システム全体がどれほど急速に凍結しうるかを日々痛感する苦闘でした」

その後10年間、ショックの余波は長期にわたり継続しました。欧州ソブリン債務危機、ゼロ金利・マイナス金利、銀行の行動変化、そして今日まで続く中央銀行介入への過度の依存といった形でその影響は残っています。

そしてコロナ禍が訪れます。2020年初頭に世界がロックダウンに突入した時、投資家は本能的に従来の対応策に頼りました。しばらくは歴史が繰り返されるかのように見えましたが、やがて類似点は崩れ始めました。WCMのポートフォリオ・マネージャー、サンジェイ・エイヤーにとっては、コロナ後の時代が最も大きな変革をもたらしました。「これは真の構造的断絶であり、投資家が2008年の世界金融危機から2020年にかけて慣れ親しんできた戦略や投資手法の限界を露呈させました…コロナ禍によって、それまで10年以上うまく機能してきた戦略が、突然通用しなくなり、むしろマイナスに作用するようになった結果、私たち全員に構造的な転換を強いらせました。」

過去の危機を再現するどころか、コロナ禍は「インフレという竜を目覚めさせずに、流動性を市場に大量供給できる」という神話を打ち砕きました。DNCAインベストメンツのCIO兼ポートフォリオ・マネージャー、フランソワ・コレは語ります。「コロナ後、インフレはついに現実化しました…つまり、今回は多くの点で本当に異質だったといえます…市場は数千にわたる企業が収益を失う可能性に気づき、政策当局は慌てふためきました。職場は文字通り一夜にしてリモート環境へ移行しました。リスク、流動性、そしてそれまでの枠組みへの衝撃は、非常に大きかったのです。」

「その後」が示すもの

流動性パニック、政策介入、人類の過信といった形で、過去のショックの反響は今も残っています。今すべきことは、それらの類似点を無視したり、今回は全く異なると宣言したりすることではありません。両方の考えをバランス良く保つことです。つまり、聞きなれた音に耳を傾けつつも、新たな和音の響きに注意するということです。

アジア太平洋地域の投資家にとっては、考慮すべき点が多いでしょう。東京、シンガポール、香港、シドニーといった拠点からグローバル市場をナビゲートする際、問題は不確実性の有無ではなく、絶え間ないノイズの中から意味ある「シグナル」をどう選別するかです。米国の政策転換から中国の成長軌道まで、あらゆるものの影響が重要になります。投資家はまた、金利動向や住宅市場の感応度、労働市場の変化といった各国市場固有の動向と、急速に方向転換する可能性のあるグローバルな力とのバランスを取る必要があります。

過去四半世紀は、金融市場を成功裏に航海する方法について、投資家に多くの教訓を与えてきました。この時代を生き抜いた人々から直接話を聞くことは、時代を超えた知恵と時間の無駄となる言葉を見分ける助けとなることでしょう。

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